ロードスターレストアプロジェクト #6 エンジン組み立て

2025.08.04

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この記事の目次

組み上げ開始。手作業で刻んでいく、NAロードスター再生の証。

洗浄と整備を経て、いよいよエンジン組み立てフェーズがスタート。


新品パーツと再生パーツを組み合わせながら、ひとつずつ丁寧に積み上げていく。


ここからは、手を動かすほどに仕上がりが見えてくる時間だ。

洗浄完了&パーツ準備OK。さぁ、いよいよ始めよう

すべてのパーツがキレイに洗いあがり、バルブ・ピストンリング・メタル・スプリングなど交換部品もすべて到着。

 

静かだったガレージに、再び手を動かす音が響き始める。

まずはバルブすり合わせ。精度が命の作業

新品のバルブとバルブシートがしっかり密着しているかを確認するため、光明丹(こうみょうたん)を使って当たり面をチェック。


これは、エキゾースト・インテーク各8本=全16バルブ分の地味で繊細な作業。

 

挑戦するのは佐々木と萩原。


光明丹の塗り方、当たりの見方、角度の力加減…すべてが“経験値”になっていく。

バルブ組み付け。初挑戦とは思えない手つき

すり合わせを終えたら、バルブスプリング&コッターの組み付けへ。

 

担当は村岡。初めての作業とは思えないほど手際よくこなし、
まわりも「これ、得意分野かも?」とうなるレベル。

 

それを見ていた萩原と佐々木も刺激を受けて挑戦。

 

作業を通して、ひとりひとりが“できること”を増やしていくのがこのプロジェクトの醍醐味だ。

ピストンリング交換からの、コンロッド組み付け

続いてピストンリング交換。


トップ・セカンド・オイルリングの3種すべて新品にし、洗浄済みのピストンに丁寧に装着。

 

コンロッドには新しいメタルを組み込み、ピストンコンプレッサーを使ってシリンダーへ挿入。


無理せず、ズレなく、でも確実に。

クランク&オイルまわりも同時進行で完成へ

クランクシャフトも既に組み込み完了。


あわせてオイルストレーナー、オイルパンも新品へ交換し装着。

仕上げは“赤いヘッドカバー”。個性が光る最終工程

再塗装されたヘッドカバーは、赤の結晶塗装で存在感バツグン。


ブラスト処理〜塗装を担当したのは萩原。


仕上げのロゴ墨入れは竹田の手によるもの。

 

“自分たちで組んだ”ことが、ひと目でわかる。


そんなエンジンになった。

完成。ついに、組み上がった。

すべてのパーツが収まったとき、エンジンはもう部品の集合体ではなくなっていた。


これは、手と手でつくられた「再生された心臓」だ。

次回予告:板金塗装を終えたボディ、ついに帰還。

エンジンが仕上がったタイミングで、板金塗装を終えたボディもガレージに戻ってくる。


ボコボコだったフェンダーも、色褪せたボディも、新たな命をまとって帰ってくる瞬間。


ここからは“組み付け作業”という新しいステージが始まる。

ロードスターレストアプロジェクト #6 動画

編集後記

パーツを磨いて、組み上げて、色を入れる。
ひとつひとつの作業が、確かに“自分たちのエンジン”を形づくっていく。
この達成感は、工具と手のひらを通してしか得られないものだ。