ロードスターレストアプロジェクト #5 フレーム・エンジン洗浄

2025.08.01

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この記事の目次

ガレージに流れる、静かな時間。ロードスター、洗って整えて、次の一歩へ。

エンジンはすでに全バラ。


この日は、板金準備のための車体洗浄、そしてエンジンパーツの手洗い作業。


大掛かりな工程の合間に訪れた、ほんのひとときの「やすらぎ」だった。

まずはボディ洗浄から。こびりついた30年分の汚れを落とす

 

この車体は後に板金・塗装を行う予定。

 

その前準備として、まずは屋外で徹底的な洗浄作業。

 

ハイドラッククリーナーを使って本格洗浄。

 

タイヤハウス、フェンダー内側、エンジンルームの奥まで、30年分の泥と油がみるみる落ちていく。

大物パーツを手分けして洗浄。全員で作業スタート

この日のメイン作業はクラッチケースやエンジンブロックなどの大型パーツの洗浄。


ハイドラッククリーナーを使い、30年分の油汚れを一気に落としていく。

 

「こんなに落ちると、つい夢中になりますね」


現場ではそんな声が飛び交うほどの洗浄力。


整備経験の少ないスタッフも、「洗えば洗うほどキレイになる」楽しさに夢中だった。

ヘッドとヘッドカバーは、まず“浸け置き”から

次は焼き付き汚れが目立っていたヘッドなどの洗浄工程へ。


まずは金属洗浄剤「メタルクリーン」に約6時間浸け置きし、固着した油分やカーボン汚れをじっくり浮かせる。

 

大きめの容器にパーツを並べて、じんわりと汚れが溶けていくのを待つ──


ただの作業だけど、どこか“実験”のような楽しさもある。

仕上げは手磨きで。地味だけど、大事な作業

浸け置きが終わったら、いよいよ手磨き工程。


ブラシやハケを使って、細かいスラッジやカーボンを丁寧にかき出す。


バルブ周辺は特に念入りに。

 

残っていた古いガスケットはリムーバーでやさしく剥離。


地味で根気のいる作業だが、エンジンを気持ちよく組むためには欠かせないステップだ。

レストアの中の“静かなひととき”

分解も、トラブルも、力作業もいったんストップ。


ただひたすらパーツと向き合い、手を動かし、キレイにする時間。

 

レストアというプロジェクトにおける、ささやかな休息のような一日だった。

次回予告:いよいよエンジン再組み立てへ

ここからいよいよ、ピストン・クランク・バルブ…すべてを再び組み上げる工程へ突入。


ただの整備じゃない、“自分たちのエンジンをつくる”時間が始まる。

ロードスターレストアプロジェクト #5 動画

編集後記

「洗う」って、ただの作業じゃない。
パーツに触れて、磨いて、構造を知って、少しずつ関係が近づいていく。
レストアという旅の中で、もっとも静かで、もっともクルマと向き合えた工程だったかもしれない。