ロードスターレストアプロジェクト #3 車両解体

2025.07.31

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この記事の目次

いよいよ本格バラシ開始。エンジン、内装、そして車体から心臓部を引き抜く。

ここからが“作業”ではなく“レストア”だ。


エンジンを降ろし、内装を解体し、車体はどんどん素の姿になっていく。


10人超のスタッフが手分けして、初めてのNAロードスターに挑んだ1日。

解体スタート。社員総出で一気にばらす

この日集まったのは、総勢10名超のメンバー。


それぞれ工具を手に分担しながら、エンジンルーム・内装・下回りに一斉に取りかかる。

 

現場は活気にあふれていた。

内装解体は初めての連続。でも驚きの発見も

意外だったのは、内装カーペットが想像以上にきれいだったこと。


水漏れやシミも少なく、この車のコンディションの良さを感じさせるポイントでもあった。

 

ただし解体は一筋縄ではいかない。


NAロードスターを触るのが初めてというメンバーも多く、手探り状態でビスやクリップと格闘する場面も。


それでも少しずつ、確実にパーツは取り外されていった。

ミッションが外れない。予想外のトラブル発生

予定では「ミッションを外してからエンジンを吊り上げて降ろす」段取りだった。

 

しかし…ミッションケースのボルトがどうしても外れない。

 

「工具がとどかない、外れない」
「これはちょっと、違う方法考えないとだめかも」

 

時間との勝負になり始める中で、方針変更を決断する。

切り替えた戦術:車体を上げて、エンジンを下から抜く

急遽プラン変更。


サブフレームごとエンジン+ミッションを外し、車体をリフトで持ち上げてエンジンを“下から抜く”方式に切り替える。

 

ミスなく、慎重に、確実に。

 

数人が息を合わせながら、支え・確認・持ち上げ・位置出しを繰り返す。

成功。エンジンが、降りた。

静かにリフトが上がり、車体とエンジンが分離される瞬間。

 

「よっしゃ!」

達成感が現場を包み込んだ。

エンジンとミッションを切り離して、次のフェーズへ

エンジンが降りたあとは、ミッションを分離。


次はいよいよ、エンジン内部の状態に迫る「分解」編。


どこまで使えるのか、どこを直すのか。

 

本当の診断フェーズが始まる。

次回予告:いよいよエンジン分解

ピストン、バルブ、カムシャフト、クランクなど各部の状態をチェック。


30年分の蓄積が、いま、目の前にさらけ出される。

ロードスターレストアプロジェクト #3 動画

編集後記

工具を握る手、声を掛け合うスタッフ、そして降ろされたエンジン。
レストアの現場には、“整備”だけではない高揚感がある。
一歩ずつ、確実に。ロードスターの再生は、少しずつ輪郭を帯び始めている。